【教会長物語】就任奉告祭を目前に恐喝容疑をかけられたコムヨシがとった行動

教会長物語

お待たせしました、コム次郎ことコムヨシです。

体調を崩してしまいまして、2日間程寝込んでました。

不整脈ではないので安心して下さい。

不整脈に関しては、このシリーズの1話目と2話目で描いた〝あの日〟だけで、それ以前もそれ以後も全く発作はありません。

当時の担当医から、「心配であれば専門の病院で診てもらえるように紹介状書きますよ」と言ってもらったので、1度だけ診てもらい、一通りの検査をしてもらいました。やはり異常はなく、

(紹介状のデータを見て)「確かに不整脈の波形ですが、今は全くの正常です。この時だけ何かがあったとしか考えられません。お大事に。」

それ以来、通院はもちろん薬も全く飲んでいません。

不整脈は、一度かかると基本的に治らないというのも特徴だそうです。

通院を続け、薬を飲み続けなければならないのだそうですが、色々な面で不思議なことが続きました。

というわけで、不整脈にはなっていませんのでご安心下さい。(心配していない!?)

またがんばって続きを書いていこうと思いますが、前回でとりあえず会長に就任したので、そこまで続きが気になっていないかもしれませんが、面白くなるのはむしろここからですので、飽きずについてきてくださいね。

それでは、第5話いってみましょう。

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新会長一番の大イベント「就任奉告祭」

会長就任の儀式「お運び」が終わり、正式に〝会長さん〟になったコムヨシ。

2008年3月26日のことでした。

会長就任に際して一つの決まり事があります。

それは、お運びの日から3ヶ月以内に「就任奉告祭」というものを勤めなければなりません。

ちょっと話がそれますが、

お運びは、「会長変更」だけではなく神殿や教職者などを新築、もしくは改築するなど、いわゆる「普請」などをする時も必要になります。

いずれにしても、教会に関わる大きなことで変更がある場合は、まず本部に願いでなければなりません。(原則的に。。)

願い出るそれらの儀式全般を「お運び」というわけですが、このお運びをすると漏れなくついてくるのが「奉告祭」というやつです。

ボクの場合であれば「四代会長就任奉告祭」というネーミングになります。

普請関係であれば例えば「神殿落成奉告祭」という感じでしょうか。

でも、いちいち何か変わるごとにお運びなんてやってられないのが実情です。

なんでって、お金がハンパなくかかります。

奉告祭っていうのは基本的に、月次祭と結婚式が合体したようなもんだと思って下さい。

別に来て欲しくもない来賓とかもたくさん呼ばなければいけません。

お金かかります。

お祝い事なので、めちゃくちゃ振る舞います。

お金かかります。

やりたくないわけではないんです。お祝い事ですからもちろん楽しいわけです。

でも、何か変わる度に願書作ってもらって願い出て、お運びやって奉告祭やってたらお金なくなります。信者さんこなくなるでしょ。

なんのために教会やってんだよってことになりかねません。

なので、たいていは何か大きな出来事に合わせて、「ついでにまとめてお運び」が主流だと思います。それでもやっぱりお運びや奉告祭は大変です。

お金がものすごくかかるっていう話をしましたが、

やめると言っていた前会長さんが、「やっぱりやめない」と言った裏には、実はそんな事情も隠れていました。

だいぶ話がそれてしまいましたね。

話をボクの就任奉告祭に戻しましょう。

コムヨシが恐喝容疑で逮捕される!?

就任奉告祭はお運びから3ヶ月以内に勤めなければならないとお話しました。

そして、月次祭と別の日に勤めなければなりません。

たまに、「教会◯◯周年を月次祭に合わせて行います」というのをよくやるわけですが、これは◯◯周年を執り行う〝お運び〟をしていないから可能なわけです。

ですが、お運びをしている場合は、月次祭とは別に日を用意して奉告祭を勤めなければなりません。

そして、この時に注意しなければいけないのは、自分の教会の日程だけでなく、上級や大教会などの日程も考慮したものでなければならないことです。

奉告祭は自分たちで勝手に勤めていいものではなく、大教会長さんや上級の会長さんさんの出席がほぼ義務のような感じになっています。

なので他の教会の月次祭や用事なんかも考慮してやっと日程が決定します。

奉告祭の日にちもお運びの祭、就任奉告祭を勤める願いを出すのでお運びまでに決定していなければなりません。

ボクの就任奉告祭は5月11日に決まりました。

お運びが3月26日なので、約一ヶ月半です。

けっこう余裕あるなと思ってましたが、完全に甘かったですね。

一番大変だったのはとにかく教会の掃除ですね。

当時教会には、前会長さん夫婦が住んでいましたが、どちらも高齢です。

神殿掃除の一番大変なところって、どこだと思いますか?

ボクは、神床の上り下りだと思っています。

実家の教会であれば、祭だんから神床へ続く階段があるわけですが、たいていの教会はないし、もっと言えば教祖と霊様のところにはほぼ間違いなく階段はないです。

若い人であればそんなに苦にはならないと思いますが、それでも上るときは

「よっこらしょ」

と言わないと上れません。

そんなことを80過ぎのじいさんばあさんができるかっていう話です。

できるわけないんです。

お供え物を供えたり下げたりするだけでも大変な労働ですよ。

というわけで、神床はじめお社がハンパなく汚かったんです。外の方がまだましだとさえ感じるくらい汚れがたまっていました。

ふつう神殿の拭き掃除っていいえば、乾拭きです。

まったく意味がなかったので、水拭きをすることにしました。

何度水拭きしても、先がみえないくらいキレイにならない。

まるで畑を水拭きしている感覚でした。

とにかく水拭きをしまくりました。

あげればキリがないんですが、臭いもハンパなかったですね。

ネズミがでるので薬をまいてたらしいんですが、薄めてつかわなきゃいけないやつを原液でがっつり使っていたり。

一番臭いがきつかったのは台所で、そこでご飯を食べるのはまさに地獄でした。

当時はまだ実家から通っていましたが、そんな生活にもなんとか慣れて、前会長夫妻とも信頼関係が生まれてきていました。

とにかくボクが後を継いでくれるということを心から喜んで下さっていました。

ボクがまだ会ったことのない信者さんたちのことや教会の昔話なんかも色々教えてくれました。

そんなある日、前会長さんが体調を崩され病院へ連れて行く事になりました。

ふらふらして真っ直ぐ歩く事ができないほどでした。

検査の結果、血管が詰まったあとがあるらしく、軽い脳梗塞のような状態だったようです。即刻入院になりました。

命に関わるほどの容態ではなかったようなので一安心でしたが、ボクは別のことに心配をしていました。

それはお金です。

最初にも書いたように奉告祭には何かとお金が必要になります。

奉告祭の予算は陸奥川内分教会の会計で賄うわけですが、教会のお金というものはほぼありません。

じゃあどうするか。

前会長さんのが工面して下さるということになっていました。

というのも、前会長さんは戦争で腎臓結核になり、以来、軍事恩給というものを国から貰っていて、かなりの蓄えがありました。

お金は通帳に入っていましたがカードもなくあっても暗証番号を忘れていておろす事ができません。本人が実際に行っておろすしか方法がありません。

というか、お金のことなのであまりガツガツやりたくなかったんですよね。

その前会長さんが入院しまったわけです。

いつ頃退院できるか病院に問い合わせても、目処はたっていないとのこと。

どうしようか。誰かに借りるか。

そんなことを前会長さんの奥さんとそんな相談をしている矢先、病院側から退院できる旨の連絡がきました。

奥さんもとても喜んでくれました。

病院に迎えにいき、意気揚々と教会に帰ってきました。

前会長さんを教会におろし、荷物を車から降ろそうとしていると携帯電話が鳴りました。

知らない番号でしたが町内の番号だったので、でてみました。

「五戸警察ですが、小向さんの携帯電話でまちがいないですか?」

「はい」(警察?)

「さきほど、あなたから脅されたという通報がありましたので連絡いたしました」

「え? ええええええええええええええ?」

奉告祭まであと1週間。

つづく

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