どうも、コムヨシです。
前回の記事では
- 住み込みという立場から逃げ出した
- 会長になる話が白紙になる
- 逆にボクがお願いし、正式に会長になることが決まる
という内容でした。
結局、就任まではたどり着きませんでしたがww
今回はいよいよ就任しますよ。
願書のハンコがもらえない!?
会長になることが正式に決まってからは、まさにトントン拍子で話が進んで行きました。
この頃になると、ボクが教会長になるらしいという噂が広がり始め、周囲がざわついていましたが、ボクはそんなことにかまってる暇はありませんでした。
会長に就任するためには、本部へその旨を願い出なければなりません。
そのために提出する願書は大抵の場合、大教会の教務(事務)関係の係の方にお願いして書いてもらうと思います。ボクもそうでした。
内容は、ボクの個人情報、経歴、教歴(天理教内での資格等の履歴)などになります。
特に問題もなく、あとはハンコをもらうだけというところで問題が起こりました。
天理教の教会は基本的に役員とよばれる人たちがいます。
多くの場合、宗教法人として登録してある役員と同じ場合が多いと思うんですが
宗教法人は
代表役員1名(会長さん)、責任役員2名で構成されることが義務づけられています(多分)。
そして、本部への願書を提出するためには、この役員2名の署名捺印が必要になります。
最初に結論を言うと、1人の役員の方から署名捺印がもらえませんでした。
たいてい、責任役員にはその教会で特に熱心な方が任命されますが、陸奥川内分教会の場合は、熱心どころか基本的に信者さんが少ない。
その役員の方はいわゆる
〝名前だけ役員〟
でした。
これは、決してその役員の方が悪かったのではなく、ボクの事態の認識不足と説明不足が招いたことでした。
もちろんボクは、丁寧に説明したつもりだったんですが
当時の陸奥川内分教会の会長さんは89歳で、約60年間会長をされた方でした。
60年間会長が変わらなかったんです。
〝名前だけ役員〟の方は、これまで会長が変わるという事態に遭遇したことがありませんので、会長が変わるっていうことがピンときていない感じでした。
名前だけですから、当然天理教のこともよくわかっていません。
しかも、見た事もない若造が「会長変わるからハンコください」って来ても
「怪しい」
と思われても仕方のないことです。
やんわり拒否され、その日は結局ハンコはもらえずに帰ることになりました。
もう1人の役員さんは熱心な方で、ボクへの理解も相当ありました。
その役員さんからの説得でようやくハンコをもらうことができました。
今となっては笑い話ですが、当時は途方にくれてしまい、本当に会長になれるんだろうかと落ち込んだものです。まあ、なりたかったっていうわけではなかたんですが、色々進めてくれている方々に迷惑をかけられないなという感じで、プレッシャーになっていたんだと思います。
「お運び」と呼ばれる会長就任の儀式
願書も無事完成し、いよいよ会長就任へ向けてあと一歩というところまできました。
会長就任の儀式である「お運び」は基本的に毎月26日と決まっています。
ボクは、2008年の3月にお運びをすることになりました。
なので、会長就任は2008年3月26日というわけです。
お運びをする月の10日〜14日(たしか)の日程で「教会長任命講習会」というものを受講します。
この講習会で、会長になってからの心構えや、自分がどんな会長さんになりたいかをイメージさせるような内容だっと思います。
講習も無事終わり、いよいよお運びです。
お運びには、新しく就任する予定の会長さんを始め、前任の会長さんや奥さん、そして役員さん方も一緒に行きます。
前任の会長さんは当時89歳という高齢でしたが、車で片道15時間の道中を文句も言わずに同行して下さいました。
当初の予定では、奥さんも同行されることになっていたのですが、出発の朝になって急に自信がなくなったらしく、天理行きをキャンセルされました。
最終的に、ボク、前会長さん、役員さん1名、そしてボクの親父の4名で行くことになりました。
前会長さんや役員さんと合流するため、陸奥川内分教会へ行くと、突然見知らぬ少年がボクに突進してきました。
彼の名は「梨本けんた君」(仮名)。
ボクの人生を大きく変えてくれた少年との最初の出会いでした。
急遽行けなくなった奥さんに代わり、けんた君が同行することになり5名で賑やかに天理へ向かいました。
26日は、天理教本部の月次祭の日でもあり、参拝もするので当日はとても忙しかった記憶しかなく、どんなことをしていたかあまり覚えていません。
任命講習で一緒だった友人たちとの再会を喜んだり、これからの意気込みを語りあったりしながら、自分のお運びの順番を待ちました。
夕方4時ころ教祖殿に集合し、解散をしたのは夜の7時頃だったでしょうか。
解散後、他の新会長さんたちは付き添いの方や担当の係の方々とお礼のおつとめをつとめている中、ボクは
「帰りは1人でおつとめして帰ってきてね」
との言葉通り、1人さみしく会長就任のお礼のおつとめをつとめ、詰所に帰りました。
それはまるで、これからのボクの教会長人生を物語るかのような会長としての門出でした。
つづく
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